Adobe After Effects Plug-in SDK サンプルのビルド

ダウンロードしたSDKのサンプルをビルドしてみる。

※ビルドが通るようにするだけで生成された全プラグインの動作確認は行っていません。

現状の環境は以下の形。

  • Windows10 pro 64bit
  • Visual Studio 2019
  • After Effects 2021
  • ダウンロードしたSDKのバージョンは Windows版 Release - Mar 2021 (AEMarch2021SDK-Win.zip)

Visual Studio については最低限【C++によるデスクトップ開発】がインストールされている必要がある可能性があります。

ちなみに大まかな現環境は以下の状態。

aep-sdk-sample-vs-inst

ビルド

ダウンロードした AEMarch2021SDK-Win.zip を任意の場所に解凍する。

解凍先は D:\AEMarch2021SDK-Win\AfterEffectsSDK\Examples とした。

環境変数 AE_PLUGIN_BUILD_DIR の設定

後述の 生成されたプラグイン(.aex)の場所 を参照。予想外の場所に生成物ができてしまうため、先にやっておいたほうがいいと思われます。

Examples フォルダの中の BuildAll.sln を Visual Studio で開く

ソリューションの再ターゲットウィンドウが出るので環境に合わせてOKをクリック。

aep-sdk-sample-sln-verup

ソリューションのビルド

そのまま行うとワーニングがエラーと扱われたりなどでビルド失敗となるためとりあえずビルドを通す為にプロジェクト設定をいじる。

ソリューションエクスプローラーから全プロジェクトを選択し、右クリックメニュー プロパティを開く。

aep-sdk-sample-sel-proj

構成:すべての構成 プラットフォーム:すべてのプラットフォームを選択した状態で

  • 構成プロパティ - C/C++ - 全般 - 警告をエラーとして扱う を いいえ
  • 構成プロパティ - C/C++ - コード生成 - 構造体メンバーのアライメント を 既定
  • 成プロパティ - C/C++ - ブラウザー情報 - ブラウザー情報の有効化 を いいえ
aep-sdk-sample-proj-stg-war
aep-sdk-sample-proj-stg-al
aep-sdk-sample-proj-stg-br

ここまでで GLator (x86) 以外のプロジェクトはビルド成功となった。

なぜか、 GLator x86 だけ 【..\glbinding\source\glbinding\include】のインクルードパス設定がされていなかったので GLator x64 と同じになるように修正。

aep-sdk-sample-proj-stg-inc

これで、Release、Debug x x86、x64 すべての組み合わせで失敗は0個になった。

生成されたプラグイン(.aex)の場所

D:\AEMarch2021SDK-Win\AfterEffectsSDK フォルダの中を探したが見つからなかった。探していると以下の場所にできていた。

  • D:\AEGP
  • D:\GP
  • D:\ 直下

プロジェクト 設定を見てみると、各プロジェクトの出力ディレクトリ設定で 【AE_PLUGIN_BUILD_DIR】という環境変数を参照しているようだったので、ユーザ変数に D:\AEMarch2021SDK-Win\Build として登録した。

aep-sdk-sample-proj-stg-env

これで、 D:\AEMarch2021SDK-Win\Build 以下に生成されるようになった。

適当なプラグインでの動作テスト

C:\Program Files\Adobe\Adobe After Effects 2021\Support Files\Plug-ins

特に変更していなければプラグインフォルダは上記になっているので生成された ProjDumper.aex をコピーしてAEを起動する。

正しく読み込まれていれば、「編集」メニューに ProjDumper という項目が増えている。

aep-sdk-sample-ProjDumper-menu

ProjDumper を実行すると次のようなウィンドウが表示され記載されているパスにプロジェクトのダンプ情報が出力されている。

aep-sdk-sample-ProjDumper-exe